食品添加物がアトピーを悪化させる?
2017/07/14
食品の裏側にはこんな危険が!
様々な食品に含まれる「食品添加物」がアトピーを悪化させると言われています。
アトピーでなくとも、食品添加物が体に悪いのは昔から常識ですよね。
僕らの子どもの頃のお菓子やジュースなんて、着色料使いまくりでそりゃ毒々しいまでにカラフルでしたよ。
それに比べたら最近は健康志向のせいで味も色も薄めだし、なんとなく添加物は減ってるのかと思ってたけど、実はそうじゃないみたいですね。
むしろコンビニや冷凍・インスタント食品の隆盛により、昔より使用量が増えているのだとか。
店で売ってる弁当にはひとつのオカズにつき、だいたい20種類以上の添加物が含まれているそうです。弁当全体では100種類をゆうに超えちゃいますね。
これだけ添加物が氾濫してれば、当然アトピーにもなんらかの悪影響を与えているはずなんですが、その関係性を証明するような研究結果があまり見当たらないんです。
ここが食品添加物のすごいところで、ひとつひとつの毒性が非常に薄いため、健康被害の有無がなかなか証明しにくいようです。
ただ、野菜の変色防止剤「コウジ酸」や「ズルチン」などのように、有害性が指摘されて突然使用禁止になるものもあるので、やっぱりリスクはあるんですよね。
また各食品添加物は、厚生労働省が動物実験で安全性を確認したうえで認可をしていますが、同時に複数摂取した場合に何が起こるかは誰にもわからないのだそうです。
食品添加物がアレルゲンだった例
皮膚科医の松田三千雄医師は、著書『図解 脱ステロイドのアトピー治療』 (健康双書)の中で、インスタントのだしに含まれる食品添加物にアレルギー反応を示す人が多いことを指摘しています。
具体的にどの成分が原因なのかまだ特定できていませんが、天然の素材でだしをとる食事に変えたら症状が改善されたそうなので、和風味の粉末だしの素がアトピーを引き起こしていたのは間違いないと思われます。
ちなみにこの松田医師なんですが、食養生などにより体質を改善してアトピーを克服するという方針はいいのですが、ステロイドをほぼ全否定してて、ちょっとついていけないところもあるんですよねー。自分が納得できる部分だけ採用するのがいいと思います。
食品添加物がアトピーを悪化させるメカニズム
アトピーの人は腸内のリンパ組織が敏感になっており、入り込んできた異物に対して過剰に反応します。
そのため食品添加物の刺激を受けると免疫グロブリンEという抗体と反応して、肥満細胞からヒスタミンなどの刺激物質が放出されます。
ヒスタミンはかゆみや腫れを引き起こす原因物質ですので、アトピー症状の悪化を招くというわけです。
また、食品添加物は人工的に作られたものが多く消化しにくいので、体が食べ物を「異物」と判断して拒絶反応を起こしたり、腸内環境を乱したりすることもあります。
食品添加物について知ろう
食品添加物は1500を越える種類があり、保存料、酸化防止剤、乳化剤、甘味料、着色料、漂白剤などが該当します。
添加物に関しては2005年に刊行された『食品の裏側-みんな大好きな食品添加物』が有名です。
食品製造の内幕を暴露した衝撃的な内容で、ベストセラーになりました。
著者の安部司さんは元もとは商社の食品部の営業マン。
添加物まみれの体に悪い商品を売り続けた贖罪としてこの本を執筆したそうです。
内容はほんとショッキングで、もう何も食べたくなくなりますよ。
例えばこんなことが書かれています。
・食べ続けると味覚がこわれていく「食塩」「化学調味料」「タンパク加水分解物」が加工食品の黄金トリオ。これで人工的に「うまみ」を作り出せる
・スーパーやコンビニのカット野菜が変色しないのは「次亜塩素酸」という殺菌剤で消毒してるから
・添加物には、虫、蚕の糞、石油、カビなどから作られているものもある
・ハムなのに大豆や卵が入ってる? これは豚肉のかたまりに添加物を混ぜ合わせた肉用ゼリーを注射したシロモノ
・198円の特売しょうゆはしょうゆとは全く別物の”しょうゆ風塩水”
こんな調子で、普段我々がよろこんで食べてるものがいかにまがい物か、片っ端からぶった切ってるんです。
これを読むと、もうコンビニやファミレスなんか二度と行く気が失せますから、ジャンクフードや甘いものがやめられなくて困ってるかたにおすすめの一冊です。ショック療法という意味で。
食品添加物から逃れることは不可能?
それにしてもあらためて思ったのは、今やほとんどの食品に添加物が使われていて、それらを全くとらないようにすることなど到底無理ってことですね。
健康にいいと思って食べていた納豆や豆腐、キムチなんかにも潜んでいるんだからイヤになっちゃいます。
でも実際のところ、食品添加物を一切排除する必要はありません。それを遂行しようとしたらストレスで逆にアトピーが悪化しますよ。
それは安部司さんも認めておられます。
添加物をまったく摂らない生活を送るなんて、現代の日本ではほとんど不可能です。でも、500を150に減らすことはできます。最初は、メニュー自体を減らすという対処法でも構わないのです。
『なにを食べたらいいの?』(新潮文庫)安部司 p.198
自分なりのガイドラインを作って、できる範囲で添加物を避けていけばいいんですね。
というわけで僕の今後の方針は以下のような感じです。
・家庭で食べるものに多少の食品添加物が入ってるのは気にしない
それでも粉末の和風だしのもとは使うのをやめますが…。
・コンビニ、ファミレス、ファーストフード、チェーン店の居酒屋等は極力利用しない
元からこの手の店にはめったに行かないんですけどね
・インスタント食品、カップ麺、冷凍食品は一切食べない
自分の場合はカップラーメンが鬼門ですね。若いころから好きで相当食ったからな…。
まとめ
食品添加物を避けることは、高脂肪の加工食品を遠ざけることにも繋がるので、腸内環境改善にも効果があるはずです。
なるべくナチュラルなものをとるようにしていきたいと思います。