腸内環境改善のために小食にしてみた
2017/09/15
一日2食にすればアトピーが治る?!
アトピーを治すために腸内環境の改善に取り組んでいるわけですが、それには小食を心がけることが肝心なんだそうです。
僕自身は大食家でも食が細いってわけでもなく、ごく人並みの食いっぷりだと思っております。昔は飲んだ後にシメのラーメンとかやってましたけど、最近はそういうこともしなくなりました。
昔から「腹八分目」というように食べ過ぎがよくないことは重々承知してますが、小食とアトピー改善にどんな関連性があるのでしょうか?
なぜ食べ過ぎはアトピーによくないのか
小食療法を提唱し、ご自身でも一日2食を実践していた医学博士の甲田光雄氏はこう指摘します。
アトピー性皮膚炎は、食品にふくまれる蛋白質にアレルギーを起こすことによって発症します。
ふつう、腸が健全であるなら、わたしたちが摂取した食べ物のなかにある蛋白質は腸のなかで消化酵素によってアミノ酸や低分子ペプチドになって体内へ吸収されます。
ところが腸の粘膜に炎症やびらん(ただれ。わかりやすくいうとキズ)などができると、そこから蛋白質が体内へ侵入することになり、アレルギーを引き起こすことになります。
『最強の健康術』(河出書房新社)東茂由/甲田光雄 p.31
胃腸に必要以上の食べ物が入ってくると消化しきれずに胃腸の疲労や膨満といった症状が起こります。
そしてはたらきが鈍くなった腸内には毒素や悪玉菌が増加して腸内環境が悪化。腸の粘膜が傷つき、未消化のタンパク質が腸から漏れ出します。その漏れたタンパク質がアトピー性皮膚炎となって肌に現れるという仕組みです。
なお腸の壁をすり抜けて血液中に流れ出すのはタンパク質だけでなく、腸内細菌や毒素、それに未消化の食物なども同様です。
食事後の食休みはたいせつ
「冷水浴治療法」の記事で取り上げた『生活習慣病に克つ新常識-まずは朝食を抜く!-』の著者・小山内博医師も朝食を抜いて一日2食にすることを推奨しています。
小山内医師は、食事をした後に「食休み」をせず、すぐに活動を開始する現代人の生活スタイルが危ないと警鐘を鳴らします。
ものを食べると、それを消化吸収するために、血液は胃腸へ集まります。血液は胃壁の細胞に酸素と栄養を運び、細胞はそれを受け取って消化液を分泌し、消化活動を始めます。ところが、食べながら、あるいは食べてすぐに筋肉労働をすると、血液は筋肉にも酸素と栄養を運びますから、胃のほうへ回る分を筋肉に横どりされて、大幅に減ってしまいます。
『生活習慣病に克つ新常識-まずは朝食を抜く!-』(新潮新書) 小山内博 p.20
その結果、消化不良が起こったり胃壁自体が消化液によって侵され、胃がんなどの重大な病気に繋がる可能性もあるのだそうです。
朝食を食べてすぐに満員電車に揺られて通勤するくらいなら、いっそ何も食べないほうがいいってわけですね。
現代人は食べ過ぎである
それから、小食療法をすすめる理由として甲田医師、小山内医師ともに挙げていたのが、「そもそも現代人は食べ過ぎだから朝食を抜くくらいがちょうどいい」ということです。
朝食は摂らず、昼食は軽めに、日中はできるだけ空腹状態で活動して、あとは寝るだけの夜にしっかりした食事を摂る。そうして夜の間に栄養をため込んで脂肪にして蓄え、日中はそれを使って活動する。これを守っていれば、ダイエットやカロリー計算などの必要はなく、肥満の心配はありません。
『生活習慣病に克つ新常識-まずは朝食を抜く!-』(新潮新書) 小山内博 p.57
ご飯を食べないと腹が減ってエネルギーが出ないなどというのは嘘で、人間は空腹時に蓄えていた脂肪を燃焼させて活動するのが本来の姿である、と二人は主張しています。
あと、学生時代に「ブドウ糖が不足すると脳がはたらかないから朝飯をしっかり食ってこい」と先生に言われた人は多いと思いますが、これも怪しくて、確かに脳はブドウ糖をエネルギー源として使うものの、ないならないで別の物質を利用するから特に問題はないんだとか。
むしろ空腹時のほうが頭が冴えて、仕事や勉強の能率が上がります。食事をした後にボーっとしてうまく頭がはたらかなかったという経験は誰にでもあるはずです。
朝食を抜くメリットはまだあります。
必要以上の食事は体内に活性酸素を生み出します。活性酸素は細胞や脂質を酸化させてダメージを与え、アトピー悪化の原因のひとつと言われています。
朝食を抜いたり小食を心掛けることで、活性酸素が増えすぎるのを抑えることができます。
また、食後8時間以上経つと、腸内で排便を促すモチリンというホルモンが活発に分泌されるそうです。
モチリンは宿便などをきれいにしてくれるため、荒れていた腸内フローラが正常に戻っていきます。
一日2食健康法をやりたい方はどうぞ
以上のとおり一日2食にすれば腸内環境はよくなるし、ダイエットにも効果抜群!
その他あらゆる体の不調も改善してくれて長寿につながる!
この素晴らしい健康法をみなさんもやってみませんか?
僕はやりませんけど!
いやだって、朝飯抜きはキツいでしょ。寝起きからけっこう腹減ってるんですよね。そこまでストイックにやって長生きしてもねえ…。
だいたい本当に朝飯抜いたら健康でいられるの?
甲田光雄先生 享年85
小山内博先生 享年78
二人ともたいして長生きしてねーじゃん!
やっぱあんまり極端なことはしないほうがいいんじゃねーの?
要は胃腸への負担を減らして消化能力を高めることが大事なんだから、一日何食とかこだわらずにできることをやればいいと思うんです。
というわけで僕なりの小食プログラムは以下のとおり。
・間食・夜食をやめる
まずはこれだけでも効果があると思います。そもそもアトピーに糖分は大敵だからおやつの習慣自体やめたほうがいいでしょう。
・噛む回数を多くする
一口につき30回以上は噛みましょうとよく言われますね。
僕は酒飲みの習性で一度に多くの食べ物を口内に放り込まないんですが、しかしよく噛んでたかは微妙なところです。これからは意識してよく噛むようにします。
また、よく噛むと唾液が多く分泌されますから、その中の消化酵素(アミラーゼ)によって胃へ送られた食べ物の消化吸収を助けてくれるそうです。
・腹八分目
よく噛んでゆっくり食べれば、満腹中枢が刺激されて自然と小食になるはず。
でも一番いいのは、最初から少な目に盛り付けておいておかわり禁止。これでしょう。
特に酒を飲んでると、いつまでもダラダラ食べてしまうことがあるので、今夜はこれだけと決めて、無くなったら店じまいにします。
・食べた後は十分に食休みをとる
これは小山内博医師が口を酸っぱくして言ってたので採用させていただきます。
食後すぐに仕事を開始してイライラしたりすると、血液が胃に回らなくなり消化不良や胃もたれを起こすそうです。
本当は食後2時間くらいはダラダラしていたほうがいいらしいのですが、さすがに仕事をしてるとそれは無理なので、できる範囲でのんびりして消化に集中できるようにします。
まとめ
アトピーの人は腸が荒れてるわけですから、休みを与えて腸壁の修復に専念させてあげたいところ。
そのためには朝食を抜いて、まとまった時間胃腸を空っぽにするのもありだと思います。
とにかく腸に負担をかけずに優しくしてあげることが、腸内環境改善の第一歩ですね。
追記
この記事を執筆時には一日2食健康法はスルーしましたが、結局その後実践することにしました。おかげでかなり調子がいいので、今後も続けていくつもりです。